みなさま、こんにちは。
薬学部博士課程1年生のゆきなです。
私は、学部の1~2年生のときに製薬会社を見学したことをきっかけに、将来は製薬会社に就職したいと強く思うようになりました。
そのときから、製薬会社のお仕事について、いろいろとアンテナをはってきました。いよいよ来年は就職活動を開始しなければなりません。
ここでは、私が就職を希望している製薬会社についてご紹介し、なおかつ、製薬会社への就活についても調べていこうと思います。
Contents
製薬会社における薬剤師のお仕事
薬学生が製薬会社に就職する場合、「研究」「開発」「営業」の3つのバターンがあります。
新しいお薬を研究・開発して販売するという1連の流れを、それぞれの部署で分担しているのですね。
それぞれどのようなお仕事をするのか、簡単に見てみましょう。
製薬会社の研究職
新しい薬を作る部門。
毎日研究所で実験を行う。
動物実験などをするのもここ。
製薬会社の開発職
臨床のデータを集めて検証する。
治験のテータを集めて検証する。
医者に治験のお願いをする。
製薬会社の営業職(MR)
できあがった薬を病院の医師などに営業して販売する。
薬の説明など専門的な理解をしている必要がある。
さらに、薬の利点を合理的に医師に説明し、こちらの薬を採用したほうがメリットがあると納得してもらわなければならない。
各診療所や病院で採用された薬の使用状況や副作用の出具合などの情報を集める
製薬会社の「研究」職と「開発」職とは違う
現在、日本国内には製薬会社が970社もあります。それぞれに研究・開発を行い、新しい薬を世に出すための努力を重ねています。
この創薬の仕事にあこがれる学生は少なくありません。
創薬の仕事をしたいわ
けれども、薬学部に入りたての学生は、創薬には「研究」と「開発」の二段階があることを、まだ理解していないことが多いようです。
製薬会社の研究・開発で求められるスキルとは
<開発> 医師や治験担当者とのコミュニケーション能力・法的手続きに関する知識
◇コツコツと研究開発に取り組める忍耐強さ
◇薬剤師の資格を必要としない
私の場合は、企業を見学した後、大学の研究室で実験を重ねながら、自分の適性ややりたいことなどを考えていくうち「開発」にすすみたいと考えるようになりました。
製薬会社の研究職に就職するのは激戦・他学部との競争に勝たなければならない
製薬会社の研究・開発部門は、製薬会社の中でも花形です。採用も競争が多く、かつ社内での専攻基準も厳しいものとなっています。しかも応募してくるのは、薬学部出身者だけではありません。
難関大学卒の理工系大学の修士または博士課程修了者がライバルとなります。
薬学部出身者が有利になる研究分野は
創薬研究の仕事をする際には、有機化学などの分野では、理学部工学部出身者のほうが詳しいという場合もあります。
薬学部と他学部との競争がある分野
◆生化学
◆衛生化学
◆微生物学
薬学部が有利となる分野
そのような中で、薬学部ならではの研究内容で、薬学生が強みを発揮する分野は多々あります。
例えば、次のような分野です。
◆分析化学
◆薬理学
◆薬剤学
こういった分野では、他学部の学生では持たない豊富な知識を持っている薬学生が有利となります。
バイオ医薬品分野は薬学生が有利
薬学生にとって就職が有利となる分野のひとつにバイオ医薬品の分野があります。
バイオ医薬品とは、生物由来の医薬品のことで、たんぱく質・哺乳類細胞・ウィルス・バクテリアなどの生物によって生産されり物質に由来した薬品のことです。
化学分子構造を持った薬品に比べ、バイオ医薬品はより複雑で多くの工程が必要とされます。
糖尿病の薬
喘息の薬
神経痛の薬
うつ病の薬
肺炎ワクチン
加齢黄斑変性症の薬
リウマチの薬
があり、バイオ医薬品の割合は年々増えています。
具体的な例をあげると、
などの薬です。バイオシミラー(バイオ後続品)市場も急速に拡大しています。
薬学部生に有利なのは「研究」職か「開発」職か
薬学部生が研究開発職をめざす場合、ハードルが低いのはどちかといえば、開発職になります。
医薬品全般の知識が豊富
開発職におけるこうしたメリットに反して、6年制にすすんだ薬学部制のデメリットは下記のような点となります。
製薬企業で創薬の「研究」にまい進したいという強い意志がある場合には、4年制の薬学部を選択して大学院に進み、大学で研究について学ぶのが良い方法です。
ただし、これから薬学部に入学する方は、4年制を選択した場合、国家資格である薬剤師の免許を取得することができなくなります。他学部からも創薬の分野に就職してくるわけですから、創薬の仕事に携わりたいのなら、どういった大学を選ぶのが良いのか、じっくり考えて大学選びをすることが重要な時代になってきましたね。
製薬会社の「開発」のお仕事
開発のお仕事について
さらに詳しく見てみましょう
↓
厚生労働省への申請
↓
認可・製造・販売
この治験・臨床から厚生労働省への申請 までが開発職の仕事となります。臨床試験の依頼はしますが、自分で実験をすることはまったくありません。
プランニング
臨床試験の企画を行います。
能力としては、モニタリングの仕事よりも高いスキルが必要となります。
モニタリング
病院を訪問して臨床データを集めてきます。
医療従事者に直接に面会して、試験の内容を説明して依頼をし、症例報告書を集めて会社の持ち帰り報告します。
当然、出張も多くなり、医療従事者への接待の仕事も含まれてきます。最近では、この部分を外注化している企業も増えているようです。
メディカルライティング
モニタリングされた臨床データをライティングする仕事です。英語の能力は必須です。英語の文献を読んだり、英語のライティングをします。専門用語の多い英語の文章を読み書きする能力が求められます。
私は、どんな仕事ができるか楽しみだわ
製薬会社入社後にこんなはずではなかったと思わないために
思ってもみない仕事に就くのではと心配もあるの
製薬会社の「開発」職とひとくくりに言っても、実に多くの部署があることがわかりますね。
右も左もわからない新卒ですが、ここで紹介会社を使うことで、入社後のことなどもいろいろ教えてもらえるメリットがあります。
って新卒も使えるのよ
そういえば、みほがいつも言っていました。
マイナビ リクナビ などでは、情報は送られてきますが、その後は自分で動いて就活をしなければなりません。でも、転職サイトでは、担当のコンサルタントがマンツーマンで手取り足取り面倒を見てくださるのですね。
登録してみようかな
製薬会社は920社もあるのですから、プロのお世話になったほうが良さそうですね。
しかも、このような方法を使うことができるのは薬剤師ならでは。
他の仕事で、こんな便利な方法を使えるものはひとつもないのではないでしょうか。
薬剤師の特権をがっちり使いましょう。
製薬会社の給与例
製薬会社のひとつの例として協和発酵キリンのお給料を見てみますと、次のようになっています。
なかなか高給ですね。
平均年収:820万6458円生涯年収・2億9421万5564円
大卒初任給・22万円
内定数・103人(男56 女:47)
中途採用者数:27人
実は、製薬会社のお給料も会社によってピンからキリまでです。
しかも、残業が当たり前のところも多いのが実情です。
新卒生対象の面接では、
「残業は多いんですか」
「転勤させられますか」
などということは聞けません。
その点、転職サイトのお世話になると、新卒ながらさまざまな条件をこちらから提示できますからメリットが多いですね。