コラム

薬の種類の分類と対応できる専門家を総まとめ ネット販売可能なのはどの種類?

お薬には、市販されているお薬と、病院に行かなければもらえないお薬がありますよね。薬剤師なら、当然知っていることですが、ここでは一般の方にもわかりやすく説明してみます。

お薬はまず大きく3つに分類されます。

①医療用医薬品(処方薬)
②要指導医薬品
③一般用医薬品

それぞれのお薬を扱うのに、医師、薬剤師、登録販売者などの資格がどのように必要なのか見てみましょう。

薬剤師として薬局やドラッグストアでの勤務をしながら将来は独立して開業したいと考える方も多いでしょう。ただ、開業にはたいへんな資金がかかります。実店舗よりはネット販売に力を入れたいと考えられている方もいるかもしれません。ネット販売が許可されている薬は「一般用医薬品」に限られます。ネット販売するためには実店舗を持っていることが条件となっています。

医療用医薬品

対応する専門家 医師・歯科医師・薬剤師

薬局やドラッグストアなどで市販されていない薬。

◇「服薬指導」が医療用医薬品における薬剤師の役割◇

「医療用医薬品」において調剤とともに薬剤師が果たす大切な役割が「服薬指導」です。服薬指導とは、医師から処方されたお薬を、正しく患者さんにお渡しするとともに、薬の正しい使用方法に関する情報も併せて説明することをいいます。

OTC医薬品

薬局やドラッグストアなどで市販されていて、処方箋なしで買うことができる薬。

処方箋なしで買えるお薬は、
②要指導医薬品
③一般用医薬品
の2つに分類されます。

OTC医薬品のOTCとはOver The Counterの略。
薬局のカウンター越しに買えるお薬という意味です。
市販薬」「大衆薬」という呼ばれ方をすることもあります。

要指導医薬品

対応する専門家 薬剤師

医療用医薬品に準じたお薬。
一般用になって間もないお薬、劇薬など。
ネット販売は不可

<場所> 自由に手に取ることができない場所に置いてあり、薬剤師から対面での指導・文書での情報提供を受けた上で購入できるものです。

<お薬例> 一部のアレルギー治療薬、劇薬、むくみ改善薬 など

一般用医薬品

一般用医薬品は、リスクに応じて3つに区分されています。
ネット販売可

第1類医薬品

対応する専門家 薬剤師

自由に手に取ることができない場所に置いてあり、薬剤師からの指導・文書での情報提供を受けた上で購入できます。

<お薬例> 胃腸剤(H2ブロッカー)、ニコチン貼付剤、一部の育毛剤

第2類医薬品

対応する専門家 薬剤師または登録販売者

薬剤師または登録販売者が、情報提供に努める必要があります。依存性のあるものなどが第2類医薬品として区別されます。

<お薬例>主な風邪薬、解熱鎮痛剤

第3類医薬品

対応する専門家 薬剤師または登録販売者

薬剤師または登録販売者による情報提供についての義務はありません。

<お薬例> 主な整腸剤、ビタミン剤

スイッチOTC医薬品とは

「医療用医薬品」だったお薬が「OTC医薬品」に切り替えられた(=スイッチした)お薬を「スイッチOTC医薬品」と呼ばれます。

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「医療用医薬品」としてない間使用され、安全性が十分に確認されたお薬の中には、「要指導医薬品」あるいは「一般用医薬品」として販売が可能になるものがあります。これらのお薬は「スイッチOTC医薬品」と呼ばれています。

スイッチOTC医薬品として承認されるのには、
・安全性が高い(薬の作用が比較的穏やかで副作用が少ない)
・病気や症状について自己判断がしやすい
・効果に実績がある
・使い方がわかりやすい
などの条件がクリアされていなければなりません。

医療用医薬品であったもので、効き目が強い薬ですから、薬剤師による服用サポートをしっかりなされなければなりません。

「スイッチOTC医薬品」が医療用医薬品から要指導医薬品・一般用医薬品となる流れ

「スイッチOTC医薬品」が医療用医薬品から一般用医薬品として認可されるようになる過程は以下のようになっています。

当初は「医療用医薬品」として、医師により処方されてたお薬が、長い間使用されて、安全性が高いと判断されます。

 ↓

「要指導医薬品」として、薬局などで薬剤師の指導を受けて購入できるようになります。さらに原則3年で安全性が確認されます。

 ↓

「一般用医薬品」として、薬剤師または登録販売者者によって薬局やネット販売によって購入可能となります。

一般用医薬品を利用するメリットデメリットは?

では、薬局やドラッグストアなどで購入できる一般用医薬品のメリットとデメリットについてみてみましょう。

メリット

・いつでもどこでも買える
・時間削減・費用削減

身近なお店で、医療機関が開いていない時間でも買うことができ、病院に行く時間や費用も削減できるというメリットがあります。

デメリット

・あくまでも症状の緩和が目的
・お薬の重複が起こりやすい

「一般用医薬品」は対症療法のお薬が主となっています。症状を緩和する目的のお薬が多いので、一定期間服用してもよくならない場合には、医療機関で診察してもらう必要があります。

「一般用医薬品」は症状の緩和を目的とするお薬が多いため、1錠の中にいくつかの有効成分が含まれていることがあります。そのため、お薬の重複が起こりやすいので、現在飲んでいる他のお薬がある場合など、薬剤師によく相談して購入するほうが安心です。

セルフメディケーション

こうした医師にかからずに薬局やドラッグストアなどで購入できる薬に関しては、「セルフメディケーション」という考えに基づいて販売されています。

セルフメディケーションとは

自分自身の健康に責任を持って、軽い不調は自分で手当てするという考え方。体調の管理、病気の予防を自身で積極的に行いながら、一般医薬品を活用して健康管理を行う。お薬の判断に関しては、薬局またはドラッグストアで薬剤師に相談しながら購入するのが望ましい。

セルフメディケーションの考えに基づいて、自分で上手に健康管理ができれば、医療費の削減にもつながります。そこで、市販のOTC医薬品を上手に使用する意識の高い方のために税制の優遇をとる制度が実施されています。それが、セルフメディケーション税制というものです。

お薬を購入した際には、レシートなどをしっかり保管しておいて、税制の優遇措置を受けるようにしましょう。

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