コラム

薬学部の卒業率が下がり続けている?

薬学部に入ったものの卒業できない。
他学部よりも高い授業料を払ってきたのに、留年が続き、やっと6年生になっても卒業延期。ついに親が支払える学費も底をつき大学学位を得ることもできず退学せざるをえなくなるパターンも増えています。

薬学部入学のための大学を選ぶ祭には、薬剤師国家試験の合格率だけを参考にしては危ない。
見るべきところは卒業率です。

なぜこのような事態になってしまったのでしょうか。

私立の薬学部の新設が相次ぐ

少子化による学生確保の競争が激化してきたことから、大学側は大学存続のために、人気のある学部を新設することで生き残りをはかろうと模索してきました。そういった事情から人気の高い薬学部がいっきに増設されることになりました。時期をおなじくして、学部新設についての規制緩和も行われたことで、この傾向に拍車がかかりました。

結果、2003年から、薬学部を有する大学は以前の46校から74校に急増することとなりました。

私立大の薬学部の学生の取り合い競争は激化し、学力を鑑みずに入学だけさせてしまう大学が乱立傾向となったのです。文部科学省医学教育課から
「学力を問わずに入学させているところもある」
との指摘をされる事態になってしまいました。

薬学部に入学しても進級できない

学生の確保が厳しい時代となり、基礎学力がじゅうぶんといえない学生までも入学させてしまった現実があります。入学後の結果は、予想にたがわず、授業についていけない学力不足の薬学部所属学生でいっぱいになってしまいました。

薬学部に入学した以上、最終的には薬剤師国家試験に合格することが最終目標となります。しかし、学力がなければ国家試験には合格しません。なだれのように進級させ、国家試験を受けさせてしまうと、大学の薬剤師国家試験の合格率は悲惨な数値になることが目に見えています。低い国家試験合格率は、新規の学生の入学希望に差し障りが出てしまいます。

そのため、進級あるいは卒業見込みについては厳しいハードルを設けることが必須となり、大学によっては留年が多発・卒業延期が多発する事態となったわけです。

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基礎学力が伴わないのに薬学部に入学するのは危険

このように、大学側の事情から、基礎学力のない学生でも、大学に合格してしまうという傾向は、現在も続いています。(2017年4月現在)

この大学に入学し卒業すれば薬剤師国家試験を受験でき、薬剤師になれるはず、という安易な考えでは薬学部を卒業して薬剤師国家試験に合格するという最終ゴールまでたどり着くことは難しいのです。

薬学部のある大学を選ぶ際には、からくりのある大学別国家試験合格率に惑わされず、実際に何%の学生が卒業できているかという卒業率にまで目を配ることが重要です。

薬剤師国家試験に合格できる実力さえあれば、まだまだ薬剤師は就職に困ることはありません。

入学してからがたいへん勉強漬けの日々が始まる

晴れて薬学部の合格通知を手にして入学されたみなさま、ここからがたいへんです。

勉強をさぼってはいけません。1年生から一生懸命勉強しなければ、各学年で留年という厳しい現実があります。また、かろうじて進級できたとしても、1年生からじっくり勉強しなければ薬剤師国家試験の準備は地獄の日々となってしまいます。

薬剤師国家試験模試 ○○点からの逆転合格 がかなうのどんな人?

薬剤師国家試験の模試の点数が、6月の時点で120点代、でもそこから猛勉強によって合格!
というような逆転合格がかなうのは、実は1年生から試験範囲をこつこつと勉強してきた学生です。頭の中に、一応基礎的なことが詰まっているけれど、試験の準備をしていないので、記憶がうまく引き出せなかったり、問題としてうまく解けなかったために、低い点数にとどまっているような人です。

1年生からさぼり続けての逆転合格がかなうほど、薬剤師国家試験の分量は甘いものではありません。1年生から、試験範囲をしっかり勉強すること。その積み重ねがあってこそ、短期間での最後の追い込みが可能になるのです。

薬学部に入学したからにはハードな勉強は必須。無事に薬剤師国家試験に合格して、薬剤師免許を手にいれるためには、とにかく日々勉強することです。

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